ピースボートの実態ーージャパングレイスとピースボートの関係その2
一心同体
結論から言うと、2つの組織は一心同体だと思う。互いに持ちつ持たれつ。ピースボートはその事業目的(次回詳しく書きたい)を実現するために、ジャパングレイス社を必要とする。一方、ジャパングレイス社は利益をあげるために、ピースボートを必要とする。
ジャパングレイス社は国土交通省の認可を受けた正規の旅行会社だが、不思議なことにその業務はピースボートの地球一周の旅のみ。
ピースボートは他の会社を使うこともできるはずだが、ジャパングレイス1社しか利用しない。高校教員時代、修学旅行でどの会社を選択するのか、毎回学年会議で議論した。同じ会社を使ったこともあるが、競争させたほうがサービスや価格が向上するので、色々な会社を利用した。
ところがピースボートの地球一周の船旅は、ジャパングレイスのみ!! 組織・金・人がつながっているからだ。
ジャパングレイスは、小さな旅行会社を買収して誕生した。その資金は、ピースボート設立者の一人である吉岡達也氏のお父さんが出したと聞いている。今も続けているか確認していないが、吉岡氏のお父さんはジャパングレイス社の専務理事。4年前クリッパー号でお目にかかっている。もっとも直接口を聞いたわけではないが。
ピースボートは全国に6つのセンター(事務所)をかまえ、専従スタッフは30人を下らないだろう。クルーズでは非専従のスタッフも乗船する。その人件費(給料は安い!が)や事務所経費、宣伝費(新聞広告は巨額!!!)は、地球一周クルーズの収益から出している。
NGOが収益事業をするのはおかしいと考える日本人が多いが、営利目的のためでなければ何ら問題ない。75回クルーズで水先案内人として乗船された日本福祉大学の斎藤千宏教授は、「NGOとは」の講座でこの点を分かりやすく教えてくれた。
では何が問題なのか? 1つはトラブルが生じた時の責任の問題。もう1つは設立当初の理想・熱意が失われ(薄れ)、地球一周クルーズが営利化している点だと思う。
この原因は2つの組織の癒着から生じている。見出しに一心同体と書いた。外部的には別組織だが、実質的には同じ組織と考えた方が分かりやすい。両方の組織を支配しているのは、吉岡家。最高責任者は吉岡達也氏である。
人的つながりで、興味深い話しをリピーターから聞いた。62回クルーズに乗船した時のことである。6回も乗っている方が、「あのピースボートスタッフは以前はジャパングレイス社員だったよ」と教えてくれた。優秀な人材は両組織をいったりきたりするそうだ。
62回クルーズでのトラブルで、僕が交渉したのは表向きはジャパングレイスだったが、裏ではピースボート共同代表のY氏だった。ピースボートを傷つけないため、矛先はジャパングレイス社に向けたが、船に乗っているジャパングレイスの責任者は当事者能力がなかったので、そうせざるを得なかった。
Y氏は絶えず東京の吉岡達也氏と連絡を取っていた。その吉岡達也氏から下船後、自宅に電話がかかってきた。「週刊新潮が62回クルーズのトラブルに関して記事にする情報が入った。編集部から電話が竹野さんのところにあると思うが、記事にあなたの名前が出ないようにしてほしい」と。
実際、週刊新潮の編集部から事実関係の問い合わせがあった。僕は内容に間違いが無いが、僕の名前は出さないでくれと電話を切った。二日後、「ピースボート、ホテル難民」と題した記事が掲載された。
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コメント
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そんなピースボートにまだ何か期待していらっしゃるのですか?それが信じられません。
投稿: ロンパリ | 2014年5月21日 (水) 16時34分