NHKが伝えなかったこと
19日のNHK「日本紀行」で全く伝えなかったこと
12月19日、19時半より19時55分までNHK総合テレビ「日本紀行」で、福島県伊達市のユースホステルが取り上げられた。見られた方もいると思う。
11月7,8,9日、その「みさとユースホステル」に宿泊した。原発災害視察ツアーで、飯館村・南相馬市に近いので、今年6月にすでに予約を取った。ユースのホームページを見ると、放射能の影響があるので、時々ユースをお休みにして保養に出かけているとある。
原発災害が50キロも離れた伊達市霊山町までおよんでいると知り、放射能汚染がユースにどんな影響を与えているのかも勉強するために、ツアーを実施した。袋井からは7名参加。
11月上旬、NHK福島放送局から電話があり、日本紀行の取材でユースを取り上げるので、客である僕たちを取材してもよいかとの問い合わせがあった。もちろんいいですよ、と答えておいた。
7日は僕たちが到着するところや、夜オーナーの清野秀明さんから原発事故の影響についてお話を聞く場面を、NHKのスタッフが熱心に取材した。
8日は朝、ユースの屋根や庭の除染について清野さんから説明を受けたり、ユースの周辺の畑や田んぼ、果樹園、川をいっしょにめぐって、放射能汚染の状況を聞く場面を取材。
9日出発する時、お別れをするところを取材された。


9日はインタビューも受けた。新聞の番組紹介では、「日本紀行 ばあちゃんに会いたい
福島伊達」とあったので、どのように編集されているのかと楽しみにしてテレビを見た。
原発災害視察ツアーの客は全く無視されていた。ご主人がいかに放射能が自分たちの生活に影響を与えているか語ってくれた内容も出てこない。
要するに原発事故とは関係なく、ユースを青春時代に訪れた客が再訪する、その客をお母さんのように世話してきたトクばあちゃんに焦点を当てた番組となっていた。
編集するのはNHKだから、僕たちが無視されても仕方が無い。僕が不満なのは、福島原発事故がみさとユースにどんな影響を与えているのか真実が伝えられていないことである。
事故後、ボランティアがたくさんユースを利用したが、最近はほとんど客が来なくなったこと。来るのはばあちゃんやご主人を心配してかけつけてくれるリピーターだけ。
体内の放射能を抜くため、ご主人とお母さんが時々保養旅行をしていること。庭の柿を客といっしょに干し柿にする作業をしたが、汚染のためできなくなったこと。
若者や子どもが地区から離れ、村祭りが寂しくなったこと。ホットスポットがまだら模様にあり、補償を受けられる家とそうでない家があって、心理的な溝ができていること。
ユースをいつまで続けられるのか心配なこと。
こうしたことがすっぽり抜け落ちている。普通の紀行番組に編集されていた。自民党に政権交代が確実となり、原発のことは避けようと、編集方針が変わったのだろうか?
« 福島原発事故の実態を隠そうとする動き | トップページ | 安倍自民党政権誕生に思う »
「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事
- 450153件のアクセス ありがとうございます(2019.01.17)
- 素朴な疑問 オリンピックの商業主義(2019.01.10)
- 2019年1月竹ちゃんの市政便り原稿完成(2019.01.06)
- 書類の整理 11月議会一般質問の原稿が出てきた(2019.01.05)
- 袋井市年賀交歓会(2019.01.04)

コメント