福島へ行こう 福島ツアーレポート その13(最終回) 避難した高校の今
原発災害で避難した高校は今どうなっているのだろうか?
福島レポートも今回で最終回としたい。参議員選挙結果と政局・沖縄オスプレイ追加配備・袋井での取り組み・その他、いろいろ書きたいことがたくさんあるので、今回で一応の区切りとしたい。
見出しに避難した高校は今どうなっているのか?と書いたが、最近マスコミでは全く取り上げられなくなった。38年間高校で教員生活を送ったものとして、ずーと気になっていた。そこで、事前に知人を介して福島県立高等学校教職員組合にお願いし、その問題に詳しい組合役員・杉内清吉(県立安達高校)先生に、7月22日組合事務所でお会いし色々お話を聞いてきた。
双葉町の双葉高、浪江町の浪江高・浪江津島校、富岡町の富岡高、大熊町の双葉翔陽高、飯館村の相馬農業飯館校、南相馬市の小高商業・小高工業・原町高・相馬農業、計10校が、原発事故で非難を余儀なくされた。
県内各地に分散して、他校に間借りの不便な教育活動を続けてきたが、入学生が極端に減少し、生徒が県内外に引っ越して在校生も減少。現在、元の校舎に戻っているのは南相馬市原町区の原町高と相馬農業の2校のみ。存続が危ぶまれている学校もあるそうだ。
生徒が避難した先でも授業が受けられるようサテライト校が2011年5月に県内26以上の高校で発足したが、現在は富岡高を除いていわき市の明星大学に一つに集約されている。富岡高はスポーツ科があるので、部活動が続けられるよう、4つのサテライト校を今も維持している。
高濃度に汚染された地域の高校は将来廃校になるところも出る可能性がある。住民が戻らない。高齢者が戻っても、子どもがいる若い世帯の住民は戻らないので、募集停止・廃校の公算大である。同窓会が存続を求めて運動をしているところもあるとのこと。
原発事故は全てを狂わせる! 個人の人生・将来を。地域の産業を。そして学校も。今回は高校しか取り上げなかったが、小・中学校も同じである。
福島の復興の大変さが思いやられる。今後も福島に注目し続け、また機会があれば訪問したいと考えている。
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