沖縄(普天間・高江・伊江島)レポート 3
ゲート前で感じる沖縄
9月24日、友人の富田君がキャンプフォスターのゲート前でも抗議行動が行われているからと誘ってくれた。朝6時から8時まで毎週火曜日にやっているとのこと。



このグループは退職教員が中心で、参加者は少数である。この日は僕を入れて5名。英語のプラカードを作成し、ゲートに出入りするアメリカ人に静かに訴えている。下のプラカードの意味は「何故大きなアメリカが小さな沖縄をいじめるのですか? 私たちもアメリカ人同様に穏やかに暮らす同じ権利を持っています」。
実はこのプラカードを持って僕はゲート前に立っていた。その時気づいたこと・感じたことがある。
ショックだったのは、基地の中に入ろうとした2人の地元女性の姿だった。一見して家政婦の仕事をされていると分かった。身なりは質素。貧しさを感じさせる雰囲気を漂わせている。ひとりの若い女性はジャージ。ほぼ100%車でゲートに入って行くなかで、二人はとぼとぼ歩いて入って行った。一人の40代ぐらいの女性は警備員のチェックを受けた後、かなり離れた米兵の宿舎方向に消えていった。
若い女性は検問所から引き返してきたので、「中に入れてもらえなかったのですか?」と尋ねると、そうではなく芝生を横切って歩いて行くと濡れるので、別の入口から入るとのこと。ほんの短い会話を交わしただけだったが、何故か僕は植民地を感じた。生きていくために、異民族・支配者の家政婦の仕事をしなければならい現実。アメリカ軍政府から日本に復帰して40年もたつのに、このような現実を知り、なんともいえない悲しみが込み上げてきた。
朝7時になると、日米の国歌が放送で流れ、両国旗が掲揚される。日本人警備員が直立不動で、国旗掲揚台に向かう姿を見て、複雑な感情を持たざるを得なかった。生活のため、アメリカの国歌と星条旗に忠誠を誓う。一方抗議行動をする同じ沖縄県民が、黄色い線より中に入ろうものなら、「ここからは立ち入り禁止だ」と制止する。僕は高江の北部訓練場メインゲートで写真を撮った時、「出ろ!逮捕するぞ!」と脅された。下の写真は黄色い線より中に入って撮ったその時の写真。

鉄のゲートの中ではなく、ゲートに続く道路上でも「ここからは米軍基地だから立ち入り禁止」と制止する、腰に銃を持った沖縄出身の警備員。この土地は沖縄のもの。広大な面積の沖縄の土地を米軍に奪われ、ゲート前の道路でさえ立ち入り禁止。
沖縄が置かれている悲しい現実に怒りを覚える。
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