狭山事件で冤罪被害者となった石川一雄さんが袋井市に来てくれた!
下の写真は間違いです。2月21日午後静岡市で行われた総会に出席して撮ったもの。この報告は後日やります。
21日午後6時50分から袋井市岡崎会館での映画「SAYAMA みえない手錠をはずすまで」上映会に会わせ、石川一雄さんと奥さんのさちこさんが埼玉県から駆けつけてくださった。
上映会に先立ち、お二人が挨拶された。袴田巌さんを支援している寺澤さんも来てくれた。
僕が無実の石川一雄さんのことを知ったのは、1971年。静岡県でも狭山事件は冤罪だ、無実の石川一雄さんが犯人に仕立て上げられたのは部落差別に基ずくと、狭山の運動があり、それに深くかかわるようになった。当時、部落解放運動も狭山と連動して高揚し、被差別部落での子ども達の勉強会にも関わるようになった。
狭山現地調査ではお父さんやお母さんのお話を直接聞いたことがある。日比谷公園での10万人集会にも参加した。
しかし直接石川一雄さんにお目にかかり、お話を聞くのは初めてだった! 以下感想。
お元気だ! お顔や雰囲気はお父さんそっくり! 76歳だが、お話は理路整然、とてもうまい! 逮捕当時は貧困故に無学(字も満足に書けなかった)だったが、獄中での勉強、出所してからの勉強の積み重ねで、驚くほど深みのあるお話を簡潔にしてくださった。
結婚されたのは知っていたが、奥さんに会うのも初めてだった。体から醸し出すパワーと元気に圧倒された。お話と映画を通じて、いかにさちこさんが石川さんを愛しているかが伝わってきた。彼女は徳島県の被差別部落の出身と自らお話された。
映画「SAYAMA」もよかった! 金聖雄監督は現在袴田巌さんの映画を撮影されているが、今年秋の完成が楽しみである。
映画とお二人のお話で知ったこと、多くの人に伝えたいことを箇条書きにする。
・石川一雄さんはお兄さんが犯人だと警察から言われ、兄が一家の支えだから兄の代わりに自分が犯人になろうと、ウソの自白をした。
・警察・検察を信じたのは、自分が無知だったから。無学・無知がいかに人間を苦しめるか、身をもって悟った。
・刑務所の看守=刑務官が自分に字を教えてくれた。その人は自分がやっていないことを信じてくれたから、教えてくれたと今でも感謝している。
・字を覚え、自分の無実を外に伝えることができるようになってから、人生が変わった。
・千葉刑務所で同じ冤罪の仲間ができた。互いに詳しく説明しなくても、この人は無実と互いに分かりあえた。(映画ではこの人たちとの交流の様子が暖かく表現されている。)
・獄中でお父さん、お母さんが亡くなり、親が生きているうちに無罪を晴らせなかった石川一雄さんの無念、後悔が、よく伝わってきた。彼はいまだに、ご両親の墓参りをしていない。奥さんが行ってはと誘うが、頑として、再審で無罪を勝ち取るまでは行かない! と我慢をしている。
・現在無期懲役から解放されているが、それは自分の無実を社会的に認めさせたわけではない。狭山市の市長は4代にわたり、狭山の集会に来てくれるほど、自分の無実を信じてくれる人が増えているが、再審で明確に無罪となるまで、自分の闘いは続く。
・今年3月が再審開始となるよう、期待している。
・再審裁判で勝利したら、自由に旅をしたい。一番行きたいのはアフリカのケニア。動物たちが自由に草原で生活しているのを見るのが楽しみである。
・検察が全ての証拠を開示しないのは、部落差別に基ずく初期の捜査記録が明るみに出るのを恐れているから。
・袴田巌さんとも互いに若いころ刑務所で一緒だったことがあり、袴田さんが釈放されてから会った時、”お父さん”に間違えられた! 40年間、袴田さんの時計が止まっており、刑務所で自分の父の写真を袴田さんが見ているから、若いころの自分しか知らない袴田さんが、父と似ているといわれる自分を見て、そう思うのも無理もない。(僕も、お父さんとそっくりと思った!)
*石川さんは健康にとても注意されている。野菜やトマトをたくさん食べ、それも先ず食べる順番が野菜から。ジョギングもされている。生きて無実を晴らしたい!との執念が、人間をたくましくさせている。
*最新で彼が無実を晴らした時には、静岡県で大きな勝利集会を開きたいと思う。
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コメント
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ケニアの草原で動物達はちっとも自由では無いでしょう。常に捕食者に注意を払っていなければならないのですよ。捕食シーンを見たら自分と重なって辛いでしょうね。
「検察が全ての証拠を開示しないのは、部落差別に基ずく初期の捜査記録が明るみに出るのを恐れているから」裁判官に開示しないものは証拠にならず、つまり裁判官には開示されているはずで、そこに「部落差別に基ずく」ものがあれば、それは裁判官の心証にはマイナスになるはずで、それでも有罪と言う事は他の証拠能力が高いと云う事。それを崩せないと辛いでしょうね。
投稿: 辛いロンパリ | 2015年4月14日 (火) 16時01分