2020年6月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30        
無料ブログはココログ

« 5月3日憲法記念日 | トップページ | 浜岡原発の再稼働を認めないで署名集め »

2016年5月 6日 (金)

5月3日憲法記念日半田滋講演会レポート

Img_5495
Img_5493
「日本は戦争をするのかー集団的自衛権と自衛隊」と題して、半田滋・東京新聞論説委員に1時間半以上講演してもらった。
 そのすべてをレポートする力と時間はないので、彼のレジメをコピーした。半田さんは自ら作成したレジメを見ずに、かなり早口でものすごい量の内容を話したので、とてもメモが追い付かず、正確にレポートするのは困難である。
 僕の印象に残っている部分のみ、報告したい。【    】の文は、レポート。他は全てレジメの文。

 

はじめに

 安全保障関連法が成立した。3月29日に施行された。戦後の平和国家の姿を一変させる悪法といえる。法律は元最高裁長官や元内閣法制局長官、多くの憲法学者が指摘する通り、憲法違反の疑いが濃厚。こんな法律に従って、海外派兵される自衛隊は不本意に違いない。安保法の成立より前に米国との間で「日米防衛協力のための指針(ガイドライン)」を改定しており、米国の戦争に世界規模で巻き込まれるおそが高まった。

 

 

(安倍首相の狙い)

1 第一次安倍政権(2006年9月~07年9月)でやったこと

 ① 教育基本法の改悪  【 安倍は教育の憲法と言われる教育基本法を改悪した。君が代斉唱、日の丸掲揚を義務づけ、強制はしないと歌った国旗・国家法が施行されてから、教育現場では締め付けが厳しくなり、東京都では600人が起立斉唱の指導?に従わないとの理由で処分されている。今年3月には岐阜大学が君が代を歌わないことを、文部大臣が問題視発言した。愛国心を子ども達に植え付け、国を守る意識を持たせようとしている。】

 

 ② 国民投票法の制定

 ③ 安保法制懇の設置 【 安倍のお友達を委員に任命し、安倍の意向に沿った答申をまとめたが、安倍退陣の後受け継いだ福田首相に提出。しかし、福田首相は集団的自衛権は認められないと、ボツにした。】

 

 ※ 「国家主義的国家への変容」「改憲か解釈改憲の二本立て路線」

 

2 なぜ改憲か 【 安倍首相はその理由を言わないので、はっきりとは分からない。しかしこれまでの発言や本で表明されている彼の考えから、以下のように思われる。 】

 

 安保改定で退陣した母方の祖父、岸信介の無念を晴らす

 2012年4月発表の自民党憲法草案への移行

   (国家主義、天皇元首制、基本的人権の抑圧、国防軍)

 

3 なぜ集団的自衛権の行使を容認するのか

 ① 安倍首相の政治信念(著書「この国を守る決意」)

 ② 外務省の思惑(尖閣防衛)

  米国のアーミテージリポート(2000年、07年、12年)の影響

 

【 米軍の後方支援を日本ができるようにしなければ安保は日米対等ではないと言うが、安保条約6条で日本は基地の提供を義務づけられている。34都道府県に在日米軍基地があり、その維持に日本は多額の税金を使っている。25,000人の日本人基地従業員の給料をはじめ、住宅の提供、米兵が引き起こした交通事故による補償費さえ、日本側が出している。

 今年から5年間で総額1兆円の「思いやり予算」に基づく負担をすることになっている。安保ただ乗り論は、ウソ。】

 

(何でも決める第二次安倍政権)

1 手段としての「富国強兵」

① 富国・アベノミクスによる株高、円安の演出。政権の安定化を画策

【 第一次安倍内閣の失敗の教訓から、安倍はブレーンをたくさん抱え、先ずは経済からと、慎重かつ巧妙に政権運営をやっている。その結果、先の衆議院選挙で大勝した。しかし実体経済は違う。みせかけの株高・大企業の業績回復に過ぎない。労働者の実質賃金は上がっておらず、消費は低迷している。年金運用に株に投資し、大損が出ている。格差が拡大し、ワーキングプアと呼ばれる人が急増。アメリカは格差を利用して若者を軍隊に入れているが、日本も「経済的徴兵」の時代がやがて来るようになる。】

 

 ② 強兵・自衛隊を積極活用した安全保障政策への誘導

                                         2 独裁に等しい閣議優先、国会軽視

  国家安全保障政略、防衛計画の大綱、中期防衛力整備計画を閣議決定

【 オスプレイ17機を導入、日本版海兵隊「水陸機動部隊」の創設、武器輸出解禁、ODA大綱の変更で外国政府がODAによる支援で日本から軍隊が使用する物品を購入するのも可能になった。】

  ↓↓↓↓↓ 

  昨年7月1日の憲法解釈の変更による集団的自衛権の行使容認

【 これまで内閣法制局長官は実務を長く積んだベテランが起用されてきた。それは法的安定性を保つため。しかし安倍は自分に邪魔な長官をやめさせ、都合の良い外務省の小松を長官に任命。これは戦後初めて。】

 

  ※あり得ない事例をみせて国民をトリックにかける手口

  ↓↓↓↓↓

  ガイドラインを先行、安全保障法制は後回し

  ※閣僚だけで集団的自衛権行使容認を既成事実化

 

 

(安倍訪米の狙い)

1 改憲へ向けた米国詣で

 ① リセットしたい安倍政権へのマイナス評価

  ・ 2013年初の訪米での屈辱

【 オバマ大統領は人権派の弁護士出身。軍慰安婦問題での安倍の発言から安倍を嫌い、韓国の朴大統領や周中国国家主席とは長く会談したが、安倍とはうまが合わず、短い会談に終わった。共同記者会見も開かれず。】

 

  ・ 靖国参拝などでつくられた歴史修正主義を上書き

 ② 手土産としてのガイドライン改定、TPP支援

  ・ 改定により、地球規模で戦う米軍に自衛隊を提供

  ・ TPPで農業を米国に提供

【 そこでオバマ大統領(アメリカ側)の歓心を得るため、アメリカが手放しで喜ぶ手土産を持って、昨年5月に訪米した。 】

 

  ※「戦後レジームの脱却」どころか「戦後レジームの固定化」

 

2 「夏までに成就させる」の意味

 2016年参院選挙で与党三分の二議席を確保

  ↓↓↓↓↓↓

 2017年、第1回目の憲法改定のための国民投票(環境権、緊急事態条項)

【 ドイツのナチスは憲法改正によらず、国会が焼け落ちた非常事態を利用して、全権委任法を制定して合法的に独裁体制を築いた。安倍政権も東日本大震災や熊本地震など自然災害を利用して、賛同を得やすい緊急事態条項を憲法に入れることを狙っている。】

  ↓↓↓↓↓↓

 2018年、第2回目の国民投票で憲法9条を改定

 

 

(憲法無視の安全保障関連法)

1 集団的自衛権の行使(存立危機事態=武力攻撃事態法、自衛隊法)

 武力行使の3要件に合致すれば、可能。

 ↓↓↓↓↓↓

 集団的自衛権、集団安全保障(閣議決定なし)に限定されない

 (例・ホルムズ海峡の機雷除去、邦人輸送中の米艦艇防護)

【 ホルムズ海峡がイランにより封鎖されたら石油輸入ができなくなり、日本の存立危機事態となるから集団的自衛権行使が必要と説明していたが、イランへの経済封鎖が解かれ、そのような事態が起こり得ない。

 日本のエネルギー割合は石油は13,3%に過ぎず、石油備蓄は200日分ある。

 米艦による邦人輸送はこれまでもなかったし、今後もない。安倍首相がよくテレビで邦人保護の絵をかざしながら説明したが、ことごとく破たんしている。】

 

 ↓↓↓↓↓↓

 日本は経済的損失のために海外で武力行使できる

※資源獲得に乗り出した太平洋戦争の南方進出と同じ理由

 

2 他国の軍隊への後方支援

 日本の平和と安全に重要な影響(重要影響事態法)

 国際の平和と安定を目的(国際平和支援法=恒久法)、例・イラク特措法

  国連決議または関連する国連決議がある場合

※①②でやることは同じ。世界のどこでも、どんな他国軍も後方支援

 

3 PKOの拡大と国際的な平和協力活動(国際平和共同対処事態法=PKO協力法)

 PKOでも治安維持を担当、さらに国連が統轄しない人道復興支援活動や安全確保活動、例・イラク特措法

※大義名分なき海外派遣を可能に

 

 前提・受入国の同意があれば、「国家に準じる組織」は存在しない

 ↑↑↑↑↑

 カンボジアPKOのポルポト派は?イラク派遣のフセイン残党は?

※任務遂行のための武器使用を容認

 

 任務の拡大、人道復興支援、安全確保活動

↑↑↑↑↑

※日本のPKO、世界のPKOの現実を無視!

 日本の得意分野は後方支援、安全確保は発展途上国の分野

                                        4 武力攻撃に至らない侵害(自衛隊法)

 弾道ミサイル警戒監視中、共同訓練中の米軍などの防護

※米軍などは日本防衛のために活動しているとは限定されない

 

 前提・自衛隊法95条「武器等防護のための武器使用」

 ↓↓↓↓↓

 現場の自衛官が判断する

※他国軍の防護は「集団的自衛権の行使」と同じ。それを現場の自衛官に丸投げ

                                        5 その他

 ① 船舶検査活動、周辺事態以外でも強制検査

 ② 在外邦人の救出、武器使用を伴う

 ③ 他国軍への物品・役務の提供、とめどない軍隊化

 

6 国会承認は「原則事前」

※派遣内容は特定秘密とされ、「事後」では意味不明になりかねない

 

※法制化により、もはや憲法改正なしに自衛隊は事実上、軍隊に

 

 

(安保法施行で自衛隊に起こること)

1 南スーダン国連平和維持活動(PKO)の変化

 ① 「駆け付け警護」の開始

【 参議院選挙対策のため、具体的には秋以降になる。今年11月に東北の自衛隊が最初の任務を引き受けることになる。】

 

 ② 宿営地の共同防衛

 ※南スーダンには日本人NGOはゼロ。8月27日に停戦合意

  ↑↑↑↑↑

 「駆け付け警護」は不要。

2 ジブチ拠点の変容

 ① 国際平和協力活動の拠点化

 ② 中東、アフリカの前線基地化

 

3 米国からのガイドライン実施の要求

 ① 「イスラム国(IS)」への空爆支援または空爆参加

 ② 地上軍派遣の際、陸上自衛隊の派遣要請

【 アメリカは地上軍派遣を増加させており、必ず日本に支援要請する。その時、安保法制により断れない。後方支援であっても、相手は日本が参戦したととらえる。日本人へのテロ攻撃が増えるだろう。】

 

↓↓↓↓↓

※後方支援の自衛隊はジュネーブ条約が適用除外(拘束後、他国の刑法で裁かれる)

※武器使用により、殺人、傷害致死を起こす(日本の国内法で裁かれる)

 

4 防衛費の増加、自衛隊の増強

 ・ 専守防衛の建前が崩れ、自衛隊は肥大化

↓↓↓↓↓

 防衛費は11年連続減少、これを安倍政権が3年連続で増加。この路線に安保法が上乗せされ、さらなる増加へ。海外における武力行使とあいまって周辺国に日本への警戒感。東アジアで日本を起点とする軍拡競争の時代へ

↓↓↓↓↓

 「日本を取り巻く安全保障環境の悪化」。安倍のウソが本物に

 

 

(次なる展望へ)

1 安保法の死文化

 ① 裁判による闘争

 ② 批判的な自衛官を支援し、政権を孤立させる

 

2 参院選挙で野党が結束する(仮に同日選挙となった場合でも)

 ※この選挙を起点に自民党政権を交代させる長期構想の樹立

 

3 安保法反対を持続する

↓↓↓↓↓

※立憲主義、法治国家、そして真の平和国家を取り戻す息の長い闘いが必要

 

 

質疑応答の中で。

【 格差社会で、徴兵制がなくても軍に入隊する若者が増える。陸自に入隊すれば、衣食住付で、最初の入隊期間1年9か月で、580万円。延長して3年6か月で、1,330万円。月31万円の収入となる。

 最近自衛隊は自治体から生徒の個人情報の提供を受け、積極的にリクルートしている。経済的徴兵制が始まっている。

 在日米軍基地の日米共用が進み、横田基地やキャンプ座間に日米共同の司令部が置かれている。

 辺野古新基地も自衛隊との共用になる。沖縄米軍基地でも、自衛隊が米軍の訓練を「見学」の名目で参加している。

 米軍のグアム移転が進めば、キャンプシュワーブはオスプレイ部隊だけになる。その穴埋めに自衛隊が入ることは、十分考えられる。

 宮古、石垣、与那国島に自衛隊配備が進められ、奄美・佐世保・九州の自衛隊と合わせて、尖閣諸島防衛の陣形が形成されている。米軍が不要と言える。 】

 

Img_5494

« 5月3日憲法記念日 | トップページ | 浜岡原発の再稼働を認めないで署名集め »

経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 5月3日憲法記念日半田滋講演会レポート:

« 5月3日憲法記念日 | トップページ | 浜岡原発の再稼働を認めないで署名集め »