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2016年9月25日 (日)

福島スタディツアーレポート 4 浪江町の人々その4

 浪江町本間副町長と復興推進課長山本さんへの質疑内容。
・「国は20ミリ以内なら安全・帰還できるというが、本当に安全なのか? 役場の線量はどのくらいか?」
 本間氏ーー 役場の線量は0,08マイクロシーベルト。私は福島市に住んでいるが、福島市よりはるかに低い。
 (20ミリは安全かの問いには、明確な答えは返ってこなかった。メモをしっかり取れなかったが、確か年20ミリは、1時間3,8マイクロシーベルトの線量になると言っていた。竹野注ー住民が避難している区域には、1時間3,8マイクロの地点はたくさんある。本来国の安全基準は、年1ミリ。1時間、0,23マイクロシーベルト以下となっている。)
・「20ミリは高すぎる。国に対し、基準を下げろと要望していないのか?」
 本間氏ーー 国は20ミリは見直すことはない。放射線管理区域は5ミリ。確かに20ミリは高いので、なるべく下げろとは言っている。長期的には0,23マイクロシーベルトを目指す。
・「住民票を移した人はどれぐらいいるのか?」
 本間氏ーー 2,000人である。帰還困難区域の住民を受け入れた市町には、原発災害特例法により一人当たり年42,000円が交付金として入ることになっている。
・「浪江町の財政について。仮に1万人が戻ったとして、町は財政的にやっていけるのか?」
 本間氏ーー 現在は国の助成があるから、職員の給与も払える。しかし、平成32年に国の支援が打ち切られる。公務員は解雇できない。財政的には厳しい。浪江町には原発が無いので、交付金は入らない。双葉町や大熊町と違う。現状は皆が避難しているので、税金が入らない。
 来年3月に役場周辺(海側)が解除されるが、当面戻る住民は2~3000人と見込んでいる。町はコンパクトシティを想定している。役場周辺を中心に少しづつ復興させる。
・「廃炉の過程で、放射能が外部に漏れ、また避難しなければならない事態を起きうるのでは?」
 本間氏ーー 原発は十分冷やされており、再臨界の心配はない。安全神話は今回の事故で信用していないが、爆発でヨウ素も出てしまったので、今後ヨウ素は出ないだろう。他の原発よりも安全だと認識している。
・「甲状腺がんについての質問」
 本間氏ーー 原発事故の因果関係はない。甲状腺がんは100万人に1人と言われるが、福島県は30万を検査して、135人でた。検査で、もともとあったものを発見した。
 竹野注ー135人は手術してガンと認定された数。癌疑いも含めると、174人。福島県当局・福島県立医大・小児科医師会及び国は、事故との因果関係を否定。検査の縮小を検討している。
・「浪江町当局が中心となり、東電に補償を求めている裁判の現状は?」
 本間氏ーー 裁判でなく、15,000人の町民がADRに損害賠償の調定を求めている。和解勧告が出た。東電が75歳以上に月3万円を支給しろとの内容だ。しかし、東電はこの和解案を拒否している。
・「福島の教訓から、静岡県民へのアドバイスをお願いしたい。」
 本間氏ーー 電力事情から原発をやめさせることだと思う。福島では、再生可能エネルギーに力を入れている。風力発電や遊休農地を利用した太陽光発電。山林は除染できないので、山の木を切ってバイオマス発電。水素の活用も。
*その他のやりとりから
 山本課長ーー 娘は千葉県に避難している。浪江町の子どもは避難したところでのつながりができている。町として、無理に帰還しろと言わない。戻れる人から戻るようにするほかない。
*感想ーーー 県から来ている本間氏は国・県立医大・県当局の代弁者と感じた。田端勉さんが、副町長も来てくれると喜んでいたが(僕も最初、僕たちのためにわざわざ副町長が挨拶来てくれるのはありがたいと思った。)、町の職員に答えさすと、県の方針に反する場合もありうるので、本間氏が出てきたものと思われる。
 住民が数千人戻っても、果たして税金は払えるのだろうか? 平成32年、国からの支援を打ち切られたら、財政的に浪江町は破たんする。職員の給与も払えなくなる。
 地元の山本さんはとても真面目な方で、信頼できる方だ。町の将来を考えると、東電の罪深さを痛感した。

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