福島スタディツアーレポート 7 希望の牧場 吉沢正巳さん
18日午後、希望の牧場へ。
事務所で希望の牧場代表・吉沢正巳さんのお話を伺う。僕は三度目の訪問だが、初めての参加者は食い入るように吉沢さんの歯切れのよい話に耳を傾ける。
現在飼育しているのは、330頭。10頭に白い斑点が出ている。政府は殺処分を命じたが、この牛たちは原発事故の生き証人(牛)。いくつかの大学の獣医学部と提携して、放射能の影響を調べてもらっている。
牛のエサの確保が大変。汚染された草をもらい、食べさせている。飼料代はタダだが、ここまで運ぶ輸送費は全国の皆さんのカンパで賄っている。
浪江町に原発を作る計画があったが、自分たちが反対してつぶした。しかし原発事故で浪江町は全町民避難。政府・福島県・町当局は、帰還宣言を出して住民を戻す計画だが、戻る住民は少ないだろう。
安倍政権は東京オリンピック(2020年)の時には、原発事故が完全に収束して福島は復興したと世界に宣伝したい方針だが、事故原因も分からない・放射能汚染水は漏れ海を汚染し続け・戻る住民は少ない。
メルトダウンした核燃料はどこにあるかもわかっていない。再爆発を防ぐために、永遠に水で冷却しなければならない。地下水流入を防ぐ凍土壁対策は破たんしている。現場は地獄である。
いつまた大事故が起きるか分からない。日本は時限爆弾
を抱えている。オリンピックどころでなないことを訴えるために、赤いモリモを作った。そう言って、吉沢さんは赤いマリモを見せてくれた。
白いバスは僕たちが乗ってきたバス。白いロールが積まれているが、中に乾燥草が入っている。吉沢さんが指さししているのは、九州大学の先生が制作して提供してくれた原発事故を告発する牛のモニュメント。
赤い垂れ下がっているものは牛が血を出していることを表している。夜は電球がつく。吉沢さんはこの牛のモニュメントを軽トラに乗せ、全国を回っている。
« 福島スタディツアーレポート 6 飯館村の長谷川健一さん続き | トップページ | 福島スタディツアーレポート 8 浪江町西病院の元医師・菅野さん »
「経済・政治・国際」カテゴリの記事
- 辺野古・大浦湾・工事の現況(2019.01.30)
- 辺野古の海(2019.01.29)
- 沖縄辺野古新基地建設の賛否を問う県民投票(2019.01.27)
- 政務活動での研修報告 岐阜県可児高校訪問レポート(2019.01.26)
- 犬山市議会議長ビアンキさん訪問レポート(2019.01.21)
« 福島スタディツアーレポート 6 飯館村の長谷川健一さん続き | トップページ | 福島スタディツアーレポート 8 浪江町西病院の元医師・菅野さん »










コメント