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2017年9月15日 (金)

袋井商工会議所駅前市有地に移転する計画を市議会で取り上げるにあたって、事前に市政便りを発行

 市議会一般質問の報告をする前に、9月10日市内全域新聞折り込みで配布した「竹ちゃんの市政便り第3号」のこの問題に関わる部分をコピーします。

竹ちゃんの市政便り3

はじめに

 

『1』 市政便り3号発行にあたって

 

 6月に発行した2号に対し、市民の皆様から様々な反響がありました。大半は好意的な声ですが、「みつかわ夢の丘公園」についての私の記述に関し、「こんなところに」との表現が地元の人々に不快な思いをさせ、誠に申し訳ありませんでした。深くお詫びいたします。

 

『2』今回発行「商工会議所駅前市有地への移転問題」についての特集にあたって

 

 多くの市民の皆様は、この移転計画の具体的内容をご存じないと思います。私も議員になるまでは、新聞報道でそのような計画があることを知っていましたが、詳しい内容は全く知りませんでした。

 

 この問題は駅前の一等地である市有地(現市営駐輪・駐車場)を無償で商工会議所に貸与するこことの是非や、現総合センター内の商工会議所建物・土地を市が買い取る問題です。議員として集めた情報を市民の皆様に提供し、共に考えるために、今回特集しました。

 

商工会議所駅前北口市有地(市営駐輪・駐車場)への移転計画について

 

『ア』 民間の団体が民有地に移転するなら取り上げません

 

 商工会議所が自らの判断で民有地に移転するなら、議会便りで取り上げたり、議会一般質問で取り上げることはあり得ません。

 

 問題の本質は、市民の大切な財産(JRから8億2,506万円で購入した土地)に関わることであり、総合センターの商工会議所持ち分42%を買い取るには、市民の貴重な税金が使われることです。

 

 さらに、このことが市民の利益になるかどうか、駅前活性化・賑わいにつながるのかどうかが、重要なポイントです。

 

『イ』 移転計画の概要

 

 駅前市有地に20億円の事業費でホテルを建設し、その中に商工会議所が入る。ホテルには会議・パーティなどが催せる多目的ホール(コンベーションホール)を作る。飲食店も入る。

 

 現在の市営駐輪・駐車場(自転車バイク1,143台。車86台)は解体。ホテル建設に合わせ、約800台収容の駐輪場・約110台収容の駐車場を作る。

 

 商工会議所並びに「どまんなか袋井まちづくり株式会社」(商工会と役員企業が出資)が、共同してこの事業を推進する。

 

 上記会社に、袋井市が市有地を無償貸与。(無償かどうかは正式には決まっていない。ただ新人議員研修会で配布された資料及び商工会議所の内部文書には無償貸与と書かれている)

 

 「まちづくり株式会社」が20億円を銀行から借り入れ、ホテル本体・駐輪・駐車場を建設。

 

 ホテルや飲食テナントは、ホテル運営会社へ賃貸する。

 

 新しく建設される駐輪・駐車場は、商工会が専門業者に維持管理を委託し、市営ではなくなる。

 

 商工会議所は、総合センターの土地建物を市に売却。ホテル棟内に、商工会議所会館を区分所有。

 

 事業収支計画は、30年間に黒字となることを目指す。

 

『ウ』 移転計画の経過

 

(A) 3年前市幹部より、駅前活性化・にぎわい作りのため北口駐輪・駐車場の利活用を考えてほしいと、当時の商工会会頭豊田富士雄氏に申し出があった。

 

(B) 商工会は3年前、4千万円をかけ空調設備を改修したが、今後建物が老築すればメンテナンス費用もかかり、市幹部からの話をうけ移転を含む駅前活性化を検討する「まちづくり委員会」を平成26年に設置。

 

(C) 正副会頭・部会長会議や常議員会議、まちづくり委員会で、事業内容の検討を重ねる。

 

(D) 今年3月に常議員総会が開かれたが、これまでの議論でリスクが大きいとの慎重論や疑問点が多々出ていたので、事業内容の説明にとどめ、事業承認の採決は行われなかった。

 

(E) 今年4月12日の常議員会議で、執行部提案の事業計画が了承される。

 

(F) 今年6月1日、市長・副市長と商工会正副会頭・専務理事が意見交換。

 

(G) 市議会では、昨年11月議会本会議でこの問題に関する一般質問があり、原田市長は「駅前活性化につながり公共性があるので、市として前向きに協力したい」旨の答弁。

 

(H) 市議会建設経済委員会では、事業内容の説明は行われているが、市有地無償貸与是非の議論は行われていない。

 

(I) 市議会本会議でも、この問題についての議論はなされていない。市の財産処分・取得、公金支出は議会の承認が必要だが、まだ計画段階にあるので議論・承認の段階にいたっていない。

 

『エ』 私が問題だと思うこと・疑問に思うこと

 

市民の財産(8億円以上もの税金で購入した一等地)を、議会や市民の了解もなく、市の幹部が商工会幹部に「駅前活性化・にぎわい作りのために、無償で貸す」と申し出ていること。この申し出から、移転計画が始まりました。

 

商工会が駅前に移転し、ホテルができて、それで果たして駅前活性化につながるのか?賑わいにつながるのか?

 

市営駐輪・駐車場の収入は、25年度5,99万円、26年度5,024万円、27年度4,437万円。管理委託料を差し引くと実収入はもっと少ないですが、今後その収入は市の会計には入らなくなる。

 

総合センターの商工会持ち分42%を市が買い取るには、新たな税金支出が必要となる。金額は現段階では分かりませんが、恐らく億を超えるものと思われます。

 

 総合センターは平成元年3月に完成。築28年経過しているが、法定耐用年数は50年で、まだまだ使用可能。商工会議所も直ちに移転しなければならない必然性はないと思います。

 

 市営駐輪・駐車場は、平成610月に、7,926万円の税金を投入して開設。完成して13年しか経っていない。取り壊し、新たに作るのは、お金と資源のムダ使いと思います。

 

 ホテルができても潤うのはコンビニと飲食店のみ。駅前商店街の活性化に結びつくとは思えません。

 

 そもそもホテル経営が成り立つか疑問。ホテル運営会社が採算が合わないと撤退すれば、商工会(どまんなか袋井まちづくり株式会社)は大きな負債を負うリスクがある。

 

 会議やパーティなどが催せる多目的ホール(コンベンションホール)が無くても、会議には総合センター4階大会議室や公民館、50~150人程度のパーティ・宴会なら市内の施設で対応できる。

 

 総合センターの近くには市役所・警察署・郵便局があり、2年半後には消防署・防災センターが警察署の向かい側にできます。市の重要機能が集まり、駐車場も周りにたくさんある現在地のほうが便利だと思います。

 

 市営駐輪場は1,143台収容可だが、商工会移転で800台に減少。駐車場は86台収容可が110台と増えますが、ホテル利用者・商工会関係者も利用するので、市民が利用できる台数は減少するものと思われます。

 

 新たな駐車場はホテル東側に4階建てのループ形式のものが作られますが、高齢者には使い勝手が悪くなります。

 

『オ』 今後どうなる?

 

 この問題の担当課は、産業政策課。今後の見通しについて質問したところ、商工会から詳しい事業計画が提出されるのを待っている段階であり、正式な事業計画が出た後、市議会に市有地貸与・現商工会議所建物・土地の買い取りについて説明し、承認を求めるとのこと。

 

 議会が承認すれば、この事業は具体化します。

 

『カ』 一議員として思うこと 議員の責任

 

 私は税金の使われ方や街作りに大いなる関心を持っています。税金の使われ方をチェックするのが、議員の最大の仕事・任務だと思っています。

 

 議員になる前は自分の意見を述べるだけで済みましたが、これからは責任を伴うことを自覚しています。市当局から出される案件を承認するかどうかの判断基準は、市民の利益に結び付くかどうかを大切にしたいと考えています。

 

 袋井市政の主人公は袋井市民だと思います。市民の皆さん方が市政に関心を持ち、おかしいなと感じ・疑問を持ったら、市当局や議員に聞いてください。

 

 議員は市民の皆様方のご意見や考え要望・つまり世論を踏まえて、判断すべきだと思っています。そこで市民の皆様方に、先ず情報を提供し、考えていただくために今回の特集を組みました。

 

 9月議会ではこの問題に関し一般質問をする予定です。

 

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