”希望の党?”への疑問と民進党・前原代表の歴史的過ち
政治の世界は一寸先は闇と言われるが、本当にそうだ。民進党の代表選挙で選ばれたばかりの前原代表が、希望の党?への合流を打ち出し、選挙では民進党から候補者を一人も出さない決定をした。
僕は民進党の支持者ではないが、自民・公明よりは相対的にリベラルだと思っていた。安保法廃案では、共闘できる政党だと評価していたが、小池百合子代表の希望の党?合流で、第2自民党が増えるだけだと失望している。
まず小池百合子代表をどう見るか、僕なりの見解を述べたい。 9月1日、関東大震災で虐殺された朝鮮人慰霊祭に東京都知事として初めて追悼文を出さなかったことに見られるように、彼女の歴史観や政治家としての理念・考えは、極めて保守的である。安倍首相ほどではないにしても、自民党の右寄りの人と何ら変わらない。
民進党から合流する人物を、「安全保障や憲法観で一致するのが必要最低限」と、リベラルな人を排除するつもりであることを匂わせている。
現に排除される予定の人物の名前が、ネットでは流れている。原発に関する政策は、自民・公明に比べると評価できるが、辺野古新基地建設や安保法に基ずく自衛隊の米軍と一体となった戦争参加といった分野では、恐らく自民・公明と何ら変わらないだろう。
憲法9条改正(改悪)問題でも、真正面からの取組は先送りされるだろうが、それは国民の反発を今受けるのは得策ではないとの判断に過ぎないとみている。選挙が終われば、自民の改憲に協力するのではと危惧している。
維新の会や民進党の右寄りの人たちを取り組んだ”希望の党?”には、全く希望が感じられない。
民進党を解党に追い込んだ前原氏に対しては、僕はもとから警戒感を持っていた。代表戦では枝野さんが選ばれることを期待していたが、そうはならなかった。しかし、今回の希望への合流決定判断にはあきれる。
政党の党首として失格である。野党共闘を積み重ねてきた人々や政党に対しては、裏切りである。民進党から選挙に立候補しようとしていた人々を、小池さんに売り渡す・その軍門に下ることを強要する結果を招いた。
組織のリーダーとしてその構成員を守れないのは、最低である。選挙の結果がどうなるか現段階では誰にも分からないが、日本の針路が危険な方向に向かう手助け・その引き金を引いた点で、歴史的過ちを犯したと僕は思っている。
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