ウクライナ戦争で傷つき・殺され、人生・家族・夢・仕事・故郷・大切にしていたもの全てをめちゃめちゃにされる人々と、権力者(政権幹部・軍部首脳)や軍事企業の利益
戦争の本質は、全ての戦争(それは時代、地域の違いはあっても)において、被害を被るのは、悲しい思いをするのは、タイトルに書いたように傷つき・殺され、人生・家族・夢・仕事・故郷・大切にしていたもの全てをめちゃめちゃにされるのは、民衆・一般国民・兵士である。
戦争で、一般民衆が、国民が、戦争に駆り出され兵隊にさせられる若者が、得をする・利益を得ることは通常ない。ウクライナ戦争で被害を受ける民衆やウクライナの若者だけでなく、ロシアの戦争に動員された若者も同じ被害者だと思う。子供が死んだ親は、ウクライナ人だけでなくロシア人の親も嘆き悲しみ、苦しんでいる。
日本の過去の戦争(アジア侵略戦争、太平洋戦争など)でも、それは同じだった。被害国の人々の悲しみ・嘆き・怒り・恨みは当然だが、加害国側の日本の民衆=一般の国民も、戦争で失ったものは大きい。双方の民衆にとり、何の利益にもならなかった。
しかし、戦争を決断し、命令する、指導層、つまり権力者は違う。先ず彼らは安全圏にいる。死亡したり、傷つくことはあまりない。権力者=政権幹部=軍部首脳たちは、国民(自国の民衆)や部下=一般兵に犠牲が出ても、その悲しみを共有しない。考慮に入れない。それよりも、自分の権力の維持や政権維持、特権の維持拡大、軍事企業は利益保持や拡大を考える。
戦争終結(敗戦の決断)は二の次だ。どうにもならなくなった時点で、彼らは戦争停止を決断する。例を挙げると分かりやすい。日本が敗戦=降伏の決断を先延ばしにしたのは、国体護持=天皇制国家を守るためだった。アメリカが湾岸戦争やアフガニスタン空爆を決断したのは、アメリカ国民の利益のためでなく、ブッシュ大統領の支持率を高める=政権を守る、軍部の力を誇示する、軍需産業の利益のためだった。
傷つき・死亡した兵士たち、攻撃を受けた国の戦争被害者たち、加害国側の国民(一般民衆)に、どのような利益があっただろうか?
この恐るべき冷厳な事実を、僕たちはしっかり見る必要がある。さらに重要なことがある。戦争は国民(一般民衆)を愛国心の塊に変えさせ、自ら戦争に協力する、戦争を賛美する人間に改造する点だ。このことは次回詳しく書きたい。
« ウクライナへの軍事支援の狙い 3つ有り | トップページ | 戦争は国家指導者・権力者が始めるが、巧妙に国民・民衆も戦争に進んで参加・協力させられるーキーワードは愛国 »
最近のコメント