議会で浜岡原発の再稼働を止める そのための議員の会 樋口英明元裁判長の講演
脱原発自然エネルギー推進静岡・議員の会の総会及び関西電力大飯原発運転差し止めの判決を下した福井地裁裁判長樋口英明氏(定年退任後、弁護士)の講演会を、昨日5月27日午後1時半から4時半まで、静岡県男女共同参画センター「アザレア」2階大会議室で開催した。
うっかり2枚も写真をアップしたが、挨拶をしているのは、会の代表三上元さん。彼に僕が議員の会を立ち上げようと相談して、約半年準備し、2年前の12月に、このアザレアで結成集会を開いた。現在議員・元議員の会員は40名。
事務局長として、講師との連絡・会場確保・宣伝チラシ作成・その他諸準備に当たり、当日を迎えた。参加者は54名。内、議員は16名。再稼働反対の市民運動団体関係者や裁判を担う弁護士などに、樋口英明氏講演会のちらしをたくさん配付した。メールやフェイスブックなどでも参加の呼びかけをした。
70名ぐらいが目標だったが、50名を超える方に来ていただき、ほっとしている。樋口さんの講演は、簡明・明瞭・分かりやすい。
要するに原発は何故ダメなのかを樋口さんをこのように説明してくれた。
①原発事故は福島原発事故で分かるように、極めて甚大な被害を及ぼす。福島原発事故は奇跡的に東日本破滅に至らなかったが、あれは全くの偶然にすぎない。原発事故は生活・生産の基盤そのものを破壊する。戦争で原発を攻撃されたら、日本全体が壊滅的な被害を被る。放射能汚染の影響は長期にわたる。極めて危険なのが原発であることを認識すべき。
②それ故に原発には高度の安全性が求められる。
③地震大国日本において、高度の安全性を求められるということは、原発に高度の耐震性が求められる。
④しかしわが国の原発の耐震性は極めて低い。岩盤の上に直接建っている原発は約半数にすぎない。当初建設された原発耐震設計基準は、700ガル前後。今日では、震度7の地震なら1500ガル以上の耐震性が求められる。
よって日本において原発の運転は認められない!
樋口さんは、原発の本質を、①人が管理し続けないといけない。運転要員が原発を離れることはできない。ウクライナのロシアに占拠された原発を見ればそれはよくわかる。福島原発事故が起きた際も同じ。吉田所長は死を覚悟して、安全3原則「止める」「冷やす」「閉じ込める」努力をした。
車の事故や火力発電所の事故なら、止めるのは簡単。しかし原発は核燃料のエネルギーは膨大であり、止めることに失敗して格納容器が爆発したら、広島や長崎原爆の惨状に至る。仮に止めることに成功しても、冷やし続けなければならない。水で冷やすには電気が必要。津波や地震、戦争による原発攻撃などで電源を喪失すれば、冷やすことができなくなり、核燃料の崩壊熱で福島原発のように水蒸気爆発を起こし、大量の放射能が外に出る。つまり閉じ込めることができなくなる。
これだけ原発は危険なのだ! 極めて明快な論理を展開して、樋口さんは僕たちに「原発をとめた理由」を語ってくれた。
講演会終了後、会場に残っていた関係者が樋口さんを囲んで記念写真を撮った。最前列左端が僕です。
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