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2023年9月22日 (金)

ウクライナ戦争について考える ゼレンスキー大統領の国連演説  欧米(日本含む)ウクライナ支援は戦争を激化 終わりが見えない泥沼戦争

 国連でウクライナのゼレンスキー大統領が演説した。安保理でもロシアに対する自国の立場を説明した。バイデン大統領やブラジルの大統領、日本の岸田首相の演説も、マスコミは大きく報道している。

 ウクライナにおける戦争は、ロシアが一方的に軍隊を進行させ、ウクライナ東部のロシア語を話し、親ロシア系の住民が多い地域を不法に占拠・支配して、併合しようとしているのだから、誰が見てもロシア正確にはプーチン大統領と彼を支える政権及び軍部首脳が悪いのは自明だ。

 当初、世界中がロシアの侵略戦争に怒り、ウクライナに同情して、ウクライナ支援は当然との流れになった。僕は当初から軍事支援には否定的であったが、SNSでウクライナ支援を非難することは差し控えていた。アメリカの軍事支援はその隠された狙い・目的が、「ロシアを弱体化させる。そのため自らは血を流さないが、武器弾薬など軍事支援を惜しみなく与え、劣勢のウクライナ軍を強化する。ウクライナ国民の犠牲よりもアメリカの国益(敵であるロシアをこの際徹底的に消耗させ、弱体化させる)を優先する」にあるのは分かり切っていた。ヨーロッパのNATO諸国にも相応の武器弾薬など軍事支援をやらせる。世界をウクライナ同情、支援の流れに持っていく。このアメリカの戦略は、功を奏してきたが、最近は長引く戦争=軍事支援の長期化に疑問を持つ国が増えてきた。

 NATO諸国やグローバルサウスと呼ばれる国々、欧米の食料や経済支援がウクライナ戦争で減少してきたアフリカ諸国などは、先の見えない戦争に疑問を抱くようになってきた。停戦を求める世界世論が高まっている。

 こうした情勢に、ゼレンスキー大統領はいら立ちを隠さず、国連の場で、「ロシアに打ち勝つために自分たちは闘っている。奪われた領土を取り戻す。さらなる支援を求める」と言明した。

 東部地域を不法に占拠しているロシア軍を押し返す、そのために闘うことを指導するゼレンスキー大統領を、疑問なくウクライナ国民は支持した。国民はこのため団結して、苦難に耐え、男性は軍隊に協力する、銃を持って戦争に参加するのが美徳との国内世論が形成されていった。

 しかし戦争の実態がウクライナの国土(農地、村、街、都市、住居、工場、商店街、歴史的建築物、文化財、そしてその地に住む人間、いわばウクライナの全て)を破壊する、傷つける、大切なものを戦争の継続で失っていく現実が、ウクライナ国民に見えてきた。冷静にこの戦争を見ている世界中の人々が、「これではウクライナ国民が失うものが多すぎる。これでよいのか? 戦争が終わった後もクラスター爆弾や劣化ウラン弾による影響が大きく、戦後復興が極めて困難になる。難民となり国外に避難した人々は祖国に戻っても仕事や住まいがなく、そのまま避難先に留まるだろう。軍事支援よりもはるかに莫大な経済支援が必要となる。取りあえず停戦を求める。交渉(話しあい)しか、事態の解決はない。」と、考えるようになってきた。

 こうした世界の流れに、くぎを刺したのがゼレンスキー大統領の国連演説だ。アメリカでさえ「ロシアに打ち勝つ=ロシアを倒す」のは容易でないと考えている。確かにクリミア半島併合は違法であり、奪われた全ての領土を取り返したい気持ちは理解できる。

 しかし軍事=戦争では、絶対に解決できない! 世界第3位の軍事大国ロシアを軍事的に妥当することは不可能である。ロシアは軍事的敗北を避けるため、核兵器を使うこともあり得る。万が一ロシアが戦術核兵器を使えば、NATO諸国に配備してあるアメリカの戦術核兵器も使用される恐れがある。

 小型核を使うと最初は限定的であっても、それが引き金となり、世界戦争=核戦争に発展するかもしれない。ゼレンスキー大統領の国連演説は、極めて危険だと僕は考えています。

 素朴に非軍事分野でウクライナ支援をしたい、自分たちに何ができるか真剣に考えている人は多い。日本国内に避難しているウクライナ人を応援したい、支えたいと素朴に思っている人々も、この戦争の行き先、そもそも戦争の本質を考えて欲しいです。

 戦争は政治の延長です。手段にすぎません。政治で解決できなくなると、指導者は安易に戦争という手段を行使します。自らの無能を戦争でカバーするのです。外交交渉=国と国の指導者間の話し合いは、簡単ではありません。それぞれ立場・考え・利害・メンツがあり、容易に話しあいがいい方向に進まない現実があるのも事実です。

 しかしこの交渉段階では国民を巻き込む(死傷させる。家を村を街を仕事を愛する者を失わさせる)ことは、ありません。指導者は苦しい立場です。国会で野党から攻撃され、国内世論も交渉で解決しようとする政権=国の指導者を、非難します。戦争を求める圧力が大きくなります。

 世界の歴史を見れば、戦争に至る根本的要因が良くわかります。そして戦争が何をもたらすのかも。

 戦争で得をする=利益を得る連中もいます。軍需工場や軍事物資(戦闘機、軍艦、ミサイルなど高額兵器を含む)を扱う商社を経営する人たち、その株主連中です。

 彼らは戦争がなければ儲かりません。平和が長引くと、武器弾薬が売れなくなり、損害を被ります。実はユダヤ人及びユダヤ系のアメリカ人の中には、こうした利害関係者が多いです。世界の億万長者、大株主、世界的に有名なAI企業創業者、アメリカのマスコミを支配している人々、大学教授、政府シンクタンクの政治・軍事戦略を考案する人々らです。ゼレンスキー大統領もユダヤ系の方です。俳優として彼は立派な方です。僕はユダヤ人だからユダヤ系だからと人種差別をすることは許されないと考えています。優秀で真面目な方が多いです。

 冷静に、この戦争を多角的に見る必要があります。日本に何ができるか、何をやってはいけないかも、考えることが大切だと思います。

 

 

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