愛媛県今治市デジタル未来戦略ーーミライバリDXプランについて総務委員会行政視察をして学んだこと・感じたこと
10月2日から昨日4日まで、袋井市議会総務委員会として、今治市ほか2市を訪問して、防災やデジタル化の取り組みを研修してきた。今回は一番印象に残り、かつ勉強になった今治市の取り組みを紹介したい。
訪問場所は市役所でなく、BEMAC格式会社「驀進ベース」の施設内にある「今治市総合政策部 未来デジタル課 サタライトオフィス」だった。
この施設で僕たちを迎えてくれ、丁寧に説明かつ施設の案内までしてくれたのが、写真左端の山本浩二課長。彼は車いすを利用されている。概要を紹介したい。今治市は広域合併により「しまなみ海道」沿いの島嶼部を多く抱え、市民が市役所まで来て色々な手続きや相談などをするのは極めて困難。
そこで、どこに住んでいても市民が住んでいる地域で行政サービスが受けられる(単に住民票・戸籍謄本などがスマホ・タブレットなどデジタル機器を使用して申し込み取得できるだけでなく、各課にまたがる内容の相談や手続きも可能な限り本庁に行かなくても、11ある支所で済ませるように、デジタルを手段として利用する。デジタル化が目的でなく、中にはデジタルを自分一人では利用できない人もいるので、そうした特に高齢者にも配慮してアナログも排除しない。市民と親しみのある関係を重視する。
そのため市政の基本方針として、「市民が真ん中」の視点で、市民や企業が主役となる暮らしをつくる。驚いたことに、「市民が真ん中課」という課を設け、その課の渡辺課長も同席し、僕たちの質問に答えてくれた。
24時間いつでもどこからでも手続きできるオンライン市役所を目指し、その窓口が「市民が真ん中課」。昼間の時間帯は、電話とオンラインでなんでも相談できる体制を構築。支所や郵便局に市役所とつながるタブレットを置き、操作を支所職員や郵便局職員が手伝う。支所では、スマホなどデジタル機器の学習会が開かれ、苦手な人も使えるように努力している。
ワンストップで市民が手続きや相談ができるよう、あらかじめ予約しておけば、家族が死亡した場合の手続きや生活保護、介護サービスの受け方、子育て支援サービスなど、市民がたらいまわしにされることがない。生活している地域で何事も完結できることを目指している。
書かない窓口を目指し、あらかじめ電話やスマホで例えば市営住宅入居手続きをしたいと伝えておけば(予約)、必要な書類など準備するものを教えてくれ、予約した時間にタブレットで市役所につながると、書類を手で書かなくても職員の手助けで必要事項を入力して手続きが完了する。印鑑を押す必要もない。
都会や他県から若い人々・家族・起業を目指す人・リモートで働く・ワーケーションで移住者を呼び込みため、デジタルを活用。今の時代、さらに未来の時代には、どこにいてもパソコン一つで仕事ができる。瀬戸内海の景色や田舎のゆったりとした生活、美味しい魚や有機農業で栽培された野菜などを日常味わえる、都会にない魅力を情報発信している。
オンライン移住ツアー、ワーケーションモデルツアー、バーチャル移住体験なども実施。そのため、オンライン移住相談会開催、ガイドブック制作、ホームページでの移住情報発信など、積極的に今治市の魅力を伝えている。起業や移住への支援・補助金なども整備している。
感想ーーー山本課長はデジタル課ができる前の室長をされ、現在課長。庁内のこの部門の第一人者。市内企業・事業者との付き合い・連携も深く、とても有能で熱心な方だった。多分彼の発案と思うが、「やめるべきことをやめ、やるべきことを高度化します」このキャッチフレーズが印象的。古い役所の慣習、役に立たない文書作りなどを見直し、不必要と判断したらやめる勇気を持っている。逆に新しいことに挑戦する気概がある。
これはこの施設のオーナー「驀進ベース」社長がドイツ人作家の作品を会社の理念に会うと施設中央部に設置した芸術作品。コンセプトーー
社員は同じ船に乗る家族。航海は危険もある。冒険を楽しむことができる。世界に羽ばたく会社。
今治市は造船業・海運業・いまばりタオル製造で有名。村上水軍・海賊でも有名。独立・新しい事への挑戦気風に満ちた土地柄。社長がとても多いそうだ。
新しくできたサーカーチームののぼりばたに、「突き進め」という言葉が躍っている。いいと思ったら、なんでも取り入れ、「ばくしんする」。色々不都合が生じても直ぐ修正する・見直す、とにかく前に突き進めという気風は、サーカーチームだけでなく「驀進ベース」の社長など幅広く市民に共有されていると感じた。
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