#死刑制度を日本は廃止すべきだと思う 死刑執行当日通知は違憲訴訟判決に疑問
先日、死刑執行を当日に通知する運用は違憲だと死刑囚2人が訴えていた訴訟で、大阪地裁は訴えを却下した報道を読み、冷たい判決だと疑問を感じた。
裁判長の論理は、「死刑囚は現行の運用を含めた刑の執行を甘受すべき義務を負う」だ。人間の感情がない冷酷な判決だと思う。日本でも1960年代ごろには、心の準備や家族・知人に伝えたいことを伝える時間が必要との判断で、2~3日前に通知されたこともあったそうだ。
死刑囚の訴えは死刑制度をやめてくれではなく、ただ当日通知をやめてほしいとの人間として当然の訴えにすぎない。現在の運用では、いつ死刑執行されるか分からず、毎日その日が来るまで怯えなければならない。袴田巌さんは死刑判決を受け、長い獄中生活を送っている間に、この苦痛から精神を病み、釈放されてからも拘禁症の影響が続いている。冤罪でもいつ死刑執行されるか分からないのは、ご本人や家族にとり、大変な苦痛である。
殺人は人間の基本的人権を侵す最大の犯罪である。そうした間違いを犯した人でも、国家が死刑制度で犯人を殺すのは、国による基本的人権侵害だと思う。
世界の流れは死刑制度廃止である。死刑制度が残る国でも例えば韓国では、執行は停止している。犯罪防止に死刑制度は抑止力になっていない。
人間はおろかな存在だ。一時的な感情で人を殺す人もいるのは事実。そうした殺人事件をマスコミが大きく報道する。人を殺したら、自分の人生が終わることは誰にも分っているはず。それでも人間は間違いを犯す。これは死刑制度で殺人を思い留ませることができないことを証明している。
終身刑の制度もある。本当に反省して、罪滅ぼしに社会貢献したいと願う囚人にはその機会を与えたほうがよい。刑務所の中での作業や、監視付きだが、外でのボランティア活動もよいではないか。
まずは、死刑制度についての議論が大切だと思う。
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