#袴田巌さん再審無罪判決を心から歓迎し、同時に、これまで警察・検察・裁判所・マスコミ・僕たちは何をして来たのか反省すべきだと思います。
1966年の不当逮捕から58年、半世紀以上もの長い年月の末、やっと「俺はやっていない!」「弟は無実です!」と訴え続けてきた袴田巌さん、姉のひで子さんの長い苦しい闘いに対し、静岡地裁国井裁判長は無罪判決を出した。
亡くなった巌さんのお父さん、お母さん、兄弟姉妹、そして巌さんやひで子さんには、当然の判決だ。権力犯罪という言葉こそ使わなかったが、裁判長は証拠とされた5点の衣類やズボンの布切れは捜査機関が捏造したものとしか考えられないと断じた。
自白は警察・検察の連携で、1日12時間もの長い取り調べ、肉体的・精神的苦痛を与えて供述を強制する非人道的な取り調べで獲得され、実質的に捏造された」と断じ、これら3つの証拠は袴田さんを犯人と立証できない捏造されたものとして排除した。
判決文全文は新聞報道では出ていないが、朝日新聞の判決要旨では、捜査機関の捏造過程が詳しく出ている。5人を殺したとされる小刀についても恐らく判決文では証拠に出来ないと書かれているだろう。沼津市の販売店の方が、警察・検察がこの子刀で巌さんが5人を殺したと証拠に出したことについて、「うちの店ではそのような長さの子刀を販売していない。袴田巌さんらしき人が買いに来た記憶もない。」と、証言されている。
その他この事件では警察・検察が捏造した自白調書の矛盾がいっぱいある。普通の人が自白調書を読めば、おかしいと思う内容だ。このようなデタラメなうその証拠で、これまで裁判官たちたちは、袴田巌さんを「犯人」と決めつけ死刑判決を維持してきた。再審を決めた裁判官たち以外の裁判官たちの責任を追及したい!
人を死刑にする=殺す判断を、裁判官たちは行う.その重い責任を、真剣に考えているのだろうか? 単純に警察・警察は正しい、捏造などするはずがない、一方犯人は極悪非道の輩で言っていることは信用できない!、と、頭から考えているのではないか。
少しでも疑問があれば、検察に証拠開示を求める権限を裁判官は持っている。それをやらずに、自白の筋書き通りの安易な判決文を作成し、「どうせ、自分はやがて転勤する。厄介の事件とはさよならしたい。」、これが裁判官たちの実体ではないかと思われる。
マスコミの責任も問題視したい。今は少し改善されているが、事件報道はほとんど警察発表のみ。記者の独自取材はほとんどない。でかでかと「犯人逮捕」と写真を付け(テレビは映像)、一方的な報道をする。
僕を含め、判断する情報が報道機関提供の物しかないので、「こいつが犯人か」と思わせられる。個人が証拠集めまでやるのは至難だ。本当にこの人が犯人かと疑問を持ち、事件の真相を探る人はスゴイ・立派だと思う。
この判決を機に、警察・検察・裁判所・マスコミ・僕たちは、大いには反省し、人権について慎重に考えるようにしたい。
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